アーツ前橋

展覧会

コレクション+ うちとそと【終了】

2015.08.01 - 2015.09.23

収蔵品と若手作家の対話

さまざまな切り口やテーマで収蔵品を展示する「コレクション+」シリーズ。前橋市ゆかりの若手作家の作品と収蔵作品を一緒に展示することで作品間の対話を促す企画です。今回は、「うちとそと」をテーマに異文化との出会いや自己/他者のような異なるものとの間に存在する境界を意識することによって生まれた作品を紹介します。

南城一夫(1900-1986)は、1924年に渡仏しその後13年間をパリで過ごし、清水刀根(1905-1984)や久保繁造(1911-2006)は、ヨーロッパへの旅を通じて異国で出会った人や風景を情緒豊かに作品に描きこみました。また、中村節也(1905-1991)はヨーロッパのみならずアメリカ、エジプト、中国などを取材しながら「世界の遺産シリーズ」を制作しています。 

今井充俊(1957-)や金井訓志(1951-)は、共に文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアへ留学することで、テンペラ画などのヨーロッパ絵画の古典技法を自らの作品制作に取り込んでいきます。また、白川昌生(1948-)は、1970年からの13年間をドイツを中心としたヨーロッパで過ごし、その間に制作された《コンセプト・ノート》からはベン・ヴォーチエやヨーゼフ・ボイスなどに大きく共鳴していることがわかります。

今回、前橋市ゆかりの若手作家として参加する川松康徳(1984-)は、白川の《コンセプト・ノート》を基に新作のインスタレーションを発表します。また、前橋出身の林麻依子(1987-)は、大学在学中から陶の作品を制作しており、作品の一部分をあえて切り取り、陶の裏側を見せることで、作品の表と裏という二項対立から光と影、動と静のような新たな意味を作品に付加させます。

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会  期201581日(土)~2015923日(水・祝)

開館時間11時から19時まで(入館は閉館の30分前まで)

休 館 日:水曜日  923日(水)は開館

主  催:アーツ前橋

:無料

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【主な出品作品】 

655 南城
南城一夫 《ブルターニュの楽士》 1972年

 金井訓志《ねてまて》
金井訓志《ねてまて》1986年

白川
白川昌生《コンセプトノート》1973-79年

 39 清水刀根
清水刀根《巴里の街B》

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【若手作家プロフィール】

◎川松康徳 KAWAMATSU Yasunori
1984年群馬県玉村町生まれ、2006年東京工芸大学芸術学部デザイン学科卒業。
描くときに色や形を扱うように言葉を扱うことで立ち現れるもの、言葉が発し得る可能性を通して思考するための映像インスタレーションを制作している。近年では海外での展覧会や滞在制作を積極的に行う。2013年「SEOULdabada」(si;jac gallery/韓国)、「拡張する地平」(53美術館/中国)、2014年「d(i/o)rama」(ラ・ナプール芸術財団/フランス)、2015年「IMPOSSIBLE」(シーロフトレジデンシー/スコットランド)などがある。
また自身で展覧会の企画も積極的に行い、今年の12月には2010年より主催するプロジェクト「dabada(ダバダ)」で、台北植物園を使用した展覧会と台湾での滞在制作も控えている。
本展では、収蔵作品である白川昌生の《コンセプト・ノート》から、新作のインスタレーションを発表する。川松が常に対峙してきた「自己と他者」の間に存在する曖昧な境界線というテーマは、白川もまさに40年前のヨーロッパで考えたことであった。白川の言葉を川松は自己の中で消化し、彼自身の新たな表現を創造する。

 川松康徳《me》
川松康徳《me》2013年 作家蔵

本展期間中に、川松康徳の主催する「MAEBASHI dabada」が開催されます。
会期:2015822日(土)~830日(日) 13時~19時(月・火休廊)
会場:前橋文化研究所(前橋市本町2188
参加アーティスト:John/Jane Doe、山本信幸、川松康徳
後援:前橋市
お問い合わせ先:contact@kawamatsuyasunori.com

 

◎林麻依子 HAYASHI Maiko
1987年群馬県前橋市生まれ、2010年多摩美術大学美術学部工芸学科陶専攻卒業、2012年多摩美術大学大学院美術研究科博士前期(修士)課程工芸専攻修了。現在、多摩美術大学工芸学科陶研究室副手。
大学在学中から、陶という素材で動物をモチーフとした作品を制作する。林の作品の特徴は、素材準備の緻密さにある。最終形の表面の色を想像しながら、何層もの粘土の色面を重ねていく。その後、土肌を細かく削ることで独特の風景が動物の表面に現れでる。
近年の林の作品は、作品の一部を切り取り裏側を見せることで、表/裏という二項対立から、光と闇、美と醜のようなさまざまな意味を作品に付加させる。
主な個展に、2010年「穏やかな色は空に満ちて」(彩鳳堂画廊/銀座・東京)、2014年「たとえば、うつろな空に」(彩鳳堂画廊/京橋・東京)。主な参加展覧会に、2010年「アジア現代陶芸展」(弘益大学校現代美術館/ソウル)、2012年前橋アートコンペライブ2012 入賞作品展(ミニギャラリー千代田/前橋・群馬)など。
本展では、アーツ前橋収蔵の2012年前橋アートコンペライブグランプリ作品のほか、近年の作品まで10点を展示する。

林麻依子《月夜はさざめく風をくぎづけにする》-表
林麻依子《月夜はさざめく風をくぎづけにする》2011年

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【関連イベント】

◎萩原朔美(多摩美術大学教授、映像作家)×川松康徳(本展出展作家)×林麻依子(本展出展作家)トーク
913日(日) 14時より
場所:アーツ前橋スタジオ
定員:先着50
[申込不要] 

◎学芸員によるギャラリーツアー
822日(土)、920日(日)
各日14時より約30
[申込不要] 

◎こどもアート探検
82日(日)、823日(日)、919日(土)
各日14時より約30分 中学生以下
[事前電話予約制]

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お問い合わせ】
 
アーツ前橋
 電話
0272301144

 

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