村田峰紀 路上パフォーマンス《ネックライブ》【終了】

晒し者のように路上に展示された首。絶え間なく呻き声を発する首の下は、白い箱にすっぽりと収まっており、その内部からは内側の壁をボールペンで引っ掻くように描く「ゴリゴリゴリ」という音が響いてきます。
前橋市在住のパフォーマンスアーティスト村田峰紀の《ネックライブ》は、2015年の安全保障関連法成立に反対して約12万人が国会前に集まったとされる抗議デモの衝撃から生まれました。多くの国民があげた反対の声も国会には届かず安保法は成立しますが、村田は無力さを感じながらも「手も足も出せない」状況そのものを自らの身体を使って「展示」します。
以来、本作はいくつかの場所や設定で再演されていますが、政治的なメッセージは次第に薄れ、現代社会に存在する様々な規制や、これに起因する閉塞感や不条理からの打破を目的におこなわれるようになっていきます。
アーツ前橋の10周年記念展「ニューホライズン　歴史から未来へ」で村田は、はじめて不特定多数の人々が行き交う前橋市中心市街地の路上で《ネックライブ》を敢行します。変わりゆく前橋の風景のなかで、村田のパフォーマンスはこの街の人々に何を想起させるでしょうか。

【パフォーマンス《ネックライブ》】
日時｜10/14［土］、11/3［金祝］、11/4［土］、11/5［日］ 各回時間=午後2時～午後5時
会場｜オリオン通り商店街南側入口（〒371-0022 群馬県前橋市千代田町４丁目）
企画協力｜rin art association

 

【《ネックライブ》ドキュメント展示】
会場｜アーツ前橋1Fエントランス
会期｜2023年11月16日［木］→ 2024年2月12日［月・祝］
開館時間｜午前10時～午後６時（入館は午後5時30分まで）
休館日｜水曜日（年末年始の休館は12/27［水］～1/4［木］）

村田峰紀／MURATA Mineki
1979年群馬県生まれ。前橋市在住。2005年多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業。2016 Ongoing Collective、2017年 身体の人たち、2018年Responding Performance Art Initiative に在籍し活動している。“かく”ことの語源にある4つの要素を意識＝書く、結果＝描く、行為＝掻く、潜在＝欠くと捉えてドローイング制作、パフォーマンスを行う。

【同時開催】
村田峰紀個展《Transition》
会期：2023年9月17日［日］→2023年11月12日［日］ 午前11時～午後7時（月火休廊）＊入場無料
会場：rin art association MAEBASHI まえばしガレリア Gallery 2 （〒371-0022 群馬県前橋市千代田町5丁目9-1）
トークイベント：鈴木ヒラク×村田峰紀　2023年11月4日［土］午後6時～

アーツ前橋 開館10周年記念展
「ニューホライズン　歴史から未来へ」
会場｜アーツ前橋と前橋市中心市街地
会期｜2023年10月14日［土］－2024年2月12日［月・祝］
開館時間｜午前10時～午後６時（入館は午後5時30分まで）
休館日｜水曜日（年末年始の休館は12/27［水］～1/4［木］）
主催｜New Horizon展実行委員会、前橋市
助成｜ぐんま芸術文化創造事業、（一財）ぐんま食と歴史文化財団
芸術監督｜南條史生（実行委員長・アーツ前橋特別館長・前橋市文化芸術戦略顧問）
アーティスト｜アンドリュー・ビンクリー、石多未知行/デサイドキット/ザ・フォックス、ザ・フォルクス/ランペイジズ・プロダクション、井田幸昌、岡田菜美、オラファー・エリアソン、川内理香子、木原共、五木田智央、蔡國強、ザドック・ベン=デイヴィッド、ジェームズ・タレル、スプツニ子！、関口光太郎、武田鉄平、蜷川実花、袴田京太朗、ハシグチリンタロウ、ビル・ヴィオラ、マッド・ドッグ・ジョーンズ、マームとジプシー、松山智一、村田峰紀、横山奈美、403architecture [dajiba]、山口歴、レフィーク・アナドール、WOW
特別協力｜Shintaro Akatsu Collection、タグチアートコレクション、タグチ現代芸術基金、アート・オフィス・シオバラ、合同会社マーズ、白井屋ホテル、まえばしガレリア、スズラン前橋店
アートディレクター｜上西祐理（北極 co., ltd.）
キュレーター｜宮本武典、有馬恵子、辻瑞生、高橋由佳
プロジェクトサポート｜藤原羽田合同会社、矢内建築計画一級建築士事務所
協力｜前橋中心商店街協同組合、前橋商工会議所、（公財）前橋観光コンベンション協会、（公財）前橋市まちづくり公社
後援｜群馬県、上毛新聞、群馬テレビ、エフエム群馬、まえばしCITYエフエム