【滝沢達史×アリスの広場】たこ焼きと絵の具


たこ焼と絵の具

月に一度の前橋通い。行き先は不登校・ひきこもりの若者が集うフリースペース「アリスの広場」。伝えやすいので、不登校・ひきこもりと呼んでいるが、来ている人はそれぞれの事情があって、社会参加を少しお休みしている人たちです。この日は昼に “たこ焼き” をしていると、「見てていいですか?」とMさんが、覗きに来る。焼くのを奨めると「いいんですか、、」と、特別な体験でもするかのような表情を見せる。続いて来たOくんも初めて焼くとのことで、その工程に感動している様子。とても小さなリアクションなので、感動という言葉が適切かわからないが、なにかじんわりとする。アリスに来る人たちはほぼ話すのが苦手なので、対話というより、こうしたじわっとした繋がりがちょうど良い。以前釣りに行った時も感じたが、隣で行う個人プレーが関係構築にはベストな気がする。たこ焼きを回しては、「あ、」とか「回った」とか、ポツリと交わす距離がちょうど良い。

美術部も、じわりの延長で絵を描いたりするが、絵など描くことがないというMくんも「塗るくらいなら」と初めて参加してくれた。青い絵の具を一面に塗った後、「才能がないので、全然ダメです。」というので、「アーツ前橋の絵はどうでしたか?」と聞くと、申し訳なさそうに「同じようなのがありました。」と答えたので、学芸員の今井さんも含めて一同大笑いとなった。

現在アリスには10~20代の若者が通っていて、集まる人数も日によって違う。やることはなんでもいいが、こうしたじわっ~とした場所になったらいいと思っている。アリスに通い始めて1年半くらいになるが、最近少し場が明るい。たこ焼きと絵の具は似てて、釣りと卓球は似ているかもしれない。もう少し事例が増えたら活動項目の「じわり」を分類してみるとしよう。そんな活動を集う人と共に開発できたら、なおよろしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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