ゆったりアーツ11/表現の生態系「世界との関係を作り変える」


ゆったりアーツ11/表現の生態系「世界との関係を作り変える」

表現の生態系がスタートしました。2016年の表現の森から3年、「作り変える」ほどではないものの、いろいろなことをしています。アーツ前橋、休館日の鑑賞会も11回目を迎えました。来る人も、会えなくなった人もいるので、うまくできたことばかりではありませんが、幸せな瞬間に出会えることもあります。展覧会カタログであるコンセプトブックに書かれているティム・インゴルドさんの言葉は、「表現の森」の活動において、忘れてはならないことだと思っています。

 

「周縁化された人々やマイノリティの人々の表現について」

豊かな人々や、彼らをパトロンとするアーティストにとっても、マイノリティな人々を、より持続可能な生き方の答えを持つものとみなす傾向がありますが、このことは抵抗しなくてはなりません。なぜなら、誰も答えなど持っていないからです。われわれは答えを考え続けなければならないし、それは対話による共同作業であるしかない。対話には、彼らの言葉を注意深く聴きとらなくてはならない。やってはいけないのは、アーティストが正しいことをしていると主張するために、そのような人々を代弁者として使うことです。そんなことをすれば、彼らを再び沈黙させることになる。それは彼らを自分の野心の題材にしていることになります。これでは、彼らの周縁化が補強されるだけです。私たちは差異をもったまま一緒に生きることを学ばなくてはなりません。

ティム・インゴルド/表現の生態系コンセプトブックより

(執筆・投稿 滝沢達史)

日時:2019年11月26日(水)12:45〜14:30
参加者数:合計17人(若者5人、アリスの広場ボランティア5人、アリススタッフ1人、保護者2人、スタッフ4人)
スタッフ:滝沢達史、天羽絵莉子、吉田恵美+今井朋(アーツ前橋)
場所:アーツ前橋〜上毛電気鉄道(大胡駅)

 

 

 

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