アリスの広場 若者の執筆(4)Yuさん


 

「2021年を振り返えって」  アリスの広場 Yuさん

私にはずいぶん長い間、家に閉じこもって過ごしていた時期があります。
『アリスの広場』との出会いをきっかけに、徐々に外出することができるようになって、あっという間に3年経ちました。
最初に『アリスの広場』に行ったのが確か2018年の暑い頃。
その頃の『アリスの広場』はまだ前橋市南町にありました。いつも緊張しながら通っていたのを覚えています。

 

 

2019年には、『アリスの広場』は『セクシュアルマイノリティ支援団体ハレルワ』と共に『まちのほけんしつプロジェクト』を始めました。
前橋市千代田町の商店街の中の空き家を大改装して、誰もが集える場所を自分たちの手で作るという、わくわくするものでした。

 

 

その年の私は、とても活発に活動しました。『まちのほけんしつ』の改装作業に週に何度も通い、家具作りや塗装に精を出し、いつの間にか友達ができていたりして、それはそれは充実した時間を過ごしていました。

 

 

この先もこんな時間が続けばいいと思っていた矢先、パンデミックが起こったのです。友人に会う機会が減り、遊びに出掛けることも滅多になく、足繁く通っていた『まちのほけんしつ』の作業にもあまり参加しなくなりました。
2020年は感染対策という名目のもと、まじめに家にひきこもり続けました。

 

さて、そんな私の2021年が、一体どんな風だったかということを少し振り返ってみたいと思います。

一言で言ってしまえば、地味な一年だったような気がします。去年と同じで、外出すること自体が少なく、家族以外と話すことがない日が大半でした。それは、長くひきこもる状態にあった私にとっては、トラブルの起きない穏やかな生活は悪くはなかったのかもしれません。しかし、やはり精神的に良くない影響はあったと思います。世界から隔絶された気分になり、落ち込んで無気力になったりしました。
私のアフターひきこもりライフはこんなはずじゃなかったのに、、、パンデミックは収まらず、気がつけば夏になり、『まちのほけんしつ』が正式にオープンしていて、時間の流れに置いて行かれたような気がしました。ひきこもっていた頃のように。

 

 

けれども、もちろんポジティブな出来事もあったのです。
『まちのほけんしつ』の動画配信イベントでスタッフとして働き、新たな役割に挑戦する機会をもらいました。

 

 

2年に1回開催される『中之条ビエンナーレ』に、おととしにはまだ知り合ったばかりだった『まちのほけんしつ』の仲間と一緒に行けたことも良い思い出です。
『まちのほけんしつ』での作業を活かして、友人宅の壁をDIY用の漆喰で塗り替えたこともありました。
また、今こそ家で出来る前向きなことをやろうと、デザインの勉強を始めようと思い立ちました。ですが、これは難航しています。

私は苦しかった学校生活の影響から、勉強に対して大きな苦手意識を持っています。詳細は省きますが、自信も根気もすっかりなくしていますし、自分は学ぶこと自体が出来ない、何も分からないままなんだという気持ちが強くあり、長らく勉強から遠ざかっていました。
一時は投げ出した勉強ですが、デザインが出来るようになりたい気持ちはありますし、この数年、もう一度挑戦してみたい気持ちが少しずつ大きくなってきているのを感じてもいます。しかし、いざ勉強し始めると、苦しかった10代の頃の感覚がよみがえってしまうため、どうにもうまくいきません。

 

そこで私は、勉強のリハビリをすることにしました。冷静に考えれば、壁の簡単な塗装なら一人でも一通り出来るようになり、学べないという思い込みは感情的なもので、事実とは異なっていると言えるでしょう。一体どういうことなのでしょうか。おそらく、『まちのほけんしつ』の作業では、私ののんびりペースを受け入れてくれる現場の空気があったことが良かったのだと思います。
ものすごくマイペースにやっていても、誰からも責められたりしなかったので、『まちのほけんしつ』での時間を過ごす中で”学ぶ”ということも意識せず、自然に色々なことを吸収していけたのでしょう。

 

ですから、勉強リハビリ実験は、自分が興味が持てて、無理なくマイペースに、楽しくやれることからやっていこうと思います。

この冬、デザインソフトを購入したので、早速年賀状を作りました、多様性の象徴である6色のレインボーカラーを使って。

 

(『まちほけチャンネル』のスタッフとしても、勉強していきたいと思っています!)

終わり

 

(執筆:Yu    写真:滝沢達史)

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