第5回まちほけチャンネル ~生きづらさを抱えた時の居場所づくり、まちほけのこれから~


2021年7月、群馬県前橋市の商店街に「まちのほけんしつ」がオープンしました。
「まちのほけんしつ」は、ひきこもり不登校を支援するフリースペース「アリスの広場」と、LGBTQ支援団体「ハレルワ」が一軒のビルを借りてリノベーションを行い、自分たちの手で居場所を作ろうと始まった活動です。そこにアーツ前橋・コミッションアーティストの滝沢達史が加わり、2019年から場作りを行っています。
2020年のコロナ感染症感染拡大を受け、その場に集まること、場には来れないけど興味がある人、様々な状況におかれている人と共有できるツールとして、「まちほけチャンネル」を始めました。場に集まることが難しくなった今、生きづらさを抱えている人たちに向けて今年も多彩なゲストをお招きし、心地よい場づくりについて考えていきます。

「まちほけチャンネル」では、「まちのほけんしつ」を推進するアリスの広場代表・佐藤真人、ハレルワ代表・間々田久渚、そして、アーティスト・滝沢達史の3人がホストとなり、社会問題から趣味の話まで、飾りのないよもやま話を、多彩なゲストを招いてお届けします。

今回はアーティストとして活躍され、同時にHIV/エイズと共に生きる人々やセックスワーカーをはじめとする人のたちの健康と人権に関する市民活動をされているブブ・ド・ラ・マドレーヌさんと、派遣カウンセラーとしてエイズの現場に関わりながら、児童自立支援・特別支援学校・一般の中学校高校での性教育を展開しつつ、現場で得たことを対人援助職を目指す若者たちに伝えているあかたちかこさんをお呼びし、生きづらさを抱えた時にいける居場所づくりや、まちのほけんしつのこれからについて話します。

スピーカープロフィール

ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(ぶぶ・ど・ら・まどれーぬ)
大阪市生まれ。関西在住。京都市立芸術大学美術学部構想設計専攻卒業。ダムタイプのパフォーマンス《S/N》(1994-96年)に出演。その後、国内外のアーティストとの共同またはソロでパフォーマンス、映像、テキストなどによる作品を発表。同時にHIV/エイズと共に生きる人々やセックスワーカー、女性、セクシュアルマイノリティなどの健康と人権に関する市民運動に携わる。主な展示作品に《人魚の領土》(オオタファインアーツ、東京、2004年-)《水図プロジェクト》(山田創平との共同製作。別府プロジェクト、大分、2010-12年)など。主な寄稿に『たたかうLGBT&アート』(法律文化社、2016年)、『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社、2018年)など。

 

あかたちかこ
大阪市立阿武山学園専門講師、大阪人間科学大学・京都精華大学非常勤講師。立命館大学大学院修士課程修了(応用人間科学)。大学在学中に同年代へのエイズ予防啓発をはじめる。講演活動と並行して、若者やセクシュアルマイノリティ対象の相談業務に従事する中で、性感染症予防や妊娠防止だけに留まらない包括的性教育や、コミュニケーション教育へと専門を広げた。現在は、児童自立支援・特別支援学校・一般の中学校高校での性教育を展開しつつ、大学ではそれらの現場で得たものや考えたことを、対人援助職を目指す若者たちに伝えている。共著書に『たたかうLGBT&アート』(法律文化社、2016年)、『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社、2018年)『未来のアートと倫理のために』(左右社、2021年)『なぜ君は総理大臣になれないのか』(日本評論社、2021年)などがある。Woman’s Diary元編集長。

 

滝沢達史(たきざわ たつし)
アーティスト/多摩美術大学油画専攻卒。東京都特別支援学校にて知的障害児への美術教育に携わった。以後、越後妻有トリエンナーレなど国内の芸術祭にて、土地との関わりを着想に表現を行っている。また、近年では子どもの主体性に任せた学校作りなど、試験的な教育活動にも取り組んでいる。

 

佐藤真人(さとう まこと)
NPO法人 ぐんま若者応援ネット(フリースペース アリスの広場)代表。1982年生まれ。中学1年の6月から不登校となり、以後6年間不登校・ひきこもりとなる。その時、バクの会とパスの会、2つのフリースペースのお世話になる。
17歳で大検予備校(現高卒認定試験)に通い始め、20歳で埼玉工業大学に入学、その後、明治大学大学院へ進学。卒業後、就職先の厳しさに耐えられず半年で退職・再び挫折。28歳で再びパスの会の各種お仕事体験で自信を取り戻し、若者サポートステーションのお世話にもなり再就職・社会復帰する。
2014年から自分の体験を元に不登校やひきこもり、ニート等の若者の居場所「アリスの広場」を開く。

 

間々田久渚(ままだ ひさな)
セクシュアルマイノリティ支援団体 ハレルワ 代表
1991年生まれ。幼少期より自身の性や性的指向に疑問を抱きつつも、当時はLGBTという言葉もないため周囲や大人に相談できない子ども時代を過ごす。群馬大学で教育と美術を学び、在学時より男性としての社会生活を送るために、周囲へのカミングアウトや男性ホルモン注射等の治療をスタートしていく。卒業後、公共施設を管理運営する民間企業に入社、広報や経理を担当する。社会人2年目の年にハレルワが主催するLGBTの交流会に参加するようになり、2016年12月から同団体の代表に就任。
心と身体の性が一致しないトランスジェンダーの当事者であることをオープンにし、LGBTの居場所づくりと講演活動を行う。

 

日時:2021年9月23日(木・祝)15:00~17:00※15:30~17:00になりました。
スピーカー:
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(アーティスト/時々ドラァグクイーン)
あかたちかこ(性とその辺なんでも屋、京都精華大学・大阪人間科学大学講師)

滝沢達史(アーティスト/アーツ前橋表現の森)
佐藤真人(アリスの広場)
間々田久渚(ハレルワ)
司会:天羽絵莉子(アーツ前橋表現の森プロジェクトコーディネーター)
配信方:オンライン配信 https://youtu.be/FylG3S7Pfs4
参加費:無料 ※事前申込不要
※出演者やプログラム内容等は、やむを得ない事情により変更になる場合がございます。

主催・制作:まちのほけんしつ(アリスの広場+ハレルワ)、滝沢達史
共催:アートによる対話を考える実行委員会 
協力:アーツ前橋
助成:令和3年 文化庁 地域と協働した博物館創造活動支援事業  
お問い合わせ先:まちのほけんしつ
メール:infomachihoke@gmail.com

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