チラシポスティング02


日時:2016622[] 15:00~19:00
場所:南橘団地
サポートスタッフ:今井朋+辺見実沙+竹内秀行(アーツ前橋)+アーツ前橋サポーター1名

3回目のポスティング。梅雨で雨の予報だったけど、どんよりと曇ったまま雨が降る気配はなさそうで、助かった。今日は市の職員の方とアーツ前橋のサポーターさんが来てくれることになっていたので、なんとなく約束の10分前を目指した。うちから車で5分ほどの距離にある南橘団地に行くためのルートはいくつかあって、今日は関根町の西側から日輪寺を回るコースで向かってみる。工事中でまもなくつながりそうな17号バイパスに合わせてか、日輪寺と南橘公民館の間はかなり大きな区画整理が行われていて、大きく風景が変わりそうだ。僕の中学の同級生の家もなくなっていた。

第2集会室に到着すると、すでに職員さんたちは来ていた。サポーターさんは30分遅れるというので、先に始めていることにした。今日は南橘町北西側の戸建ての住宅の方を担当することになった。かつては南橘町=南橘団地だったのだが、近年は一部が分譲され、戸建ての住宅が建つエリアがある。これまでの2回のワークショップでお世話になった町の役員の方々は、実はこの戸建てエリアの方々だった。

高層のいわゆる団地と違って、戸建ての住宅はポストを探す手間が加わる。家によっては門を開けて玄関先まで行かないとポストにたどり着けない家も見受けられる。知らない人の家の門を開け、中に入るのはやはり緊張する。夏にアーツ前橋で開催される「表現の森」展のための作品プランとして、団地にいくつかの作品を潜ませ(隠し)、作品を団地内で探してもらうというものでは、小型のアクションカメラを使って、設置しているところを映像に収めようと考えているのだけど、ポスティングしているシーンも撮影してもいいかもしれない。

他にプランニングしているものに、月に1回のペースで、ワークショップを継続的に行っていくプランがある。考えてみれば、この先毎月毎月この広さの団地に向けてポスティングをし続けなければいけないのだろうか。先日(617日)、自治会の会長さんたちにそのアイデアを説明してきた時にも感じたことだけど、無機質なポストに向かってポスティングをしていると、いったい誰に向かって投げているのか、見えにくくなってくる。このプロジェクトを通じて、団地に住む「家族」というコミュニティーと関わりたいのだけど、その家族が住んでいるだろう家々を巡ってポストを見続けても、住んでいる人の顔も年齢も人数も読み取れない。無機質なポストを相手にしているわけではないのだ。

思えば自分は人見知りだ。それにも関わらず人との密な関係を望んでいる。ワークショップは、そう言った自分と社会との接点をつくりだすための、もしくはそういう自分の望みを表現する手法だったのかもしれない。時代の変化とともに目まぐるしく変わっていく郊外の風景のように、家族のあり方も変わっていく。その移り変わりをリビングルームから捉えてみたい。そのためにはどのようなプロセスが可能なのか。

(執筆=中島佑太、編集・投稿=中島佑太)

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