世界の拡張


アリスの広場で「身体拡張2018公園デビュー」に行く。アーツ前橋にはこれまで何度か出かけているが、今までは休館日に展示を見せてもらっていたので開館中の美術館に行くのは初めてになる。アリスの若者たちにとってもそうだが、僕としては楽しみだけでなく不安も大きい。わざわざ辺鄙な場所に出ずとも、安全な場所アリスの広場にいる方が心の安定にはいいに決まってる。しかし、いつも何らかの駆け引きを彼らに提案している。

「ここが自分の生きている世界」そう思っていた領域が何かのきっかけで広がった時、今まで見ていたものが全く違って見える。そんなことがあると思う。それは例えば旅行だったり、恋だったりするかもしれない。世界の見え方は案外心の変化に左右される。だから、生きづらさを抱える人には、社会に合わせる努力よりも世界の広がりを獲得した方が良いと思っている。

今回の外出はうまく行ったこともあるし、失敗だったこともある。良かったのは、かなりシュールなパフォーマンスに「引き込まれた」とTさんが言っていたこと、そして何よりアリス美術部が開館日のアーツに居れたこと。漫画・歌・演奏など、今できるそれぞれの表現行為だが、場所を変えるとより面白い風景を作っていた。スポットの当たらない暗い空間での表現を選んだのもアリスらしい。

(執筆・投稿 滝沢達史)

  

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