【滝沢達史×アリスの広場】TURNという会場で(2)


搬入中は殺風景だと思っていた東京都美術館の展示室がオープンと同時に一気に人で溢れた。隣ではシューレ大学の若者たちが”元ひきこもり”を抱えながら、堂々と交流をしている。その反対側ではドラグクイーンやホームレスのおじちゃん達がダンスを踊っている。アリスの展示室では、施設長佐藤さんがアルゼンチンから来た記者に取材を受けたり、シューレの若者と会話を交わしたりしていた。1日目はシューレ×アリスのクロストークがあり、そしてアーツ前橋館長の住友氏とTURNディレクター日比野克彦氏のディスカッションも行われた。プロジェクトを継続する秘訣についての話が興味深く、表現の森でも抱えていく課題のように感じられた。

2日目は、参加できない僕の代わりに佐藤さんが滞在を延期して1日会場にいてくれた。Yさんも前橋から駆けつけた。自分がいなくても、アリスの広場が生き生きとTURNの会場にいる様子が聞けて嬉しくなった。ふと、「そういうのが目標なのかもしれない」という気がした。アーティストの自分など必要なくなるようなことを、もしかしたら目指しているのかもしれない。その考えは次の瞬間フワッと消えてしまって、捕まえることができなかったのだが、少しだけ、プロジェクトの終わり方を意識した。

(執筆・投稿 滝沢達史)

TURN https://turn-project.com

  

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