アーツ前橋

地域アートプロジェクト

増田拓史 滞在制作(二国間交流事業:派遣)

アーツ前橋では、滞在及び制作のための施設「竪町スタジオ」を拠点として国内外よりアーティストを招聘して、滞在制作事業を行っています。これまで国内外20組のアーティストを招聘してきました。
2019年度より国立現代美術館 レジデンシー・コヤン(MMCA Residency Goyang/韓国)と二国間交流事業プログラムを実施します。

交流事業初年度の2019年度は、「アーツ前橋の事業(展覧会、地域アートプロジェクト、ラーニング)に参加する作家」「地域へのアプローチ/対話・参加・協働のプロセスを重要視し、地域や社会などのコミュニティー(大小を問わない)が持つ問題や制度に変革をもたらすことを目的とするプロジェクトを行う作家」の2点の基準のもとアーティストを複数名選定し、国立現代美術館レジデンシー・コヤンの選考により、増田拓史が選考されました。

増田は、1982年生まれ、現在は宮城県石巻市を拠点に活動。特定のコミュニティや地域の日常生活をリサーチし、人々の記憶にテーマをあてた作品を制作しています。アーツ前橋では2013年から2014年にかけて、地域アートプロジェクト ダイニングプロジェクト 「前橋食堂」を開催しています。

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■成果報告:2020年3月14日(土)17:00-18:00(予定) 
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、予定しておりました報告会に代わりレポートにてご報告いたします。(2020年9月10日掲載)
増田拓史 レジデンス報告

■滞在期間:2019年7月3日(水)〜2019年8月30日(金) 【終了】

■滞在都市・場所:韓国、国立現代美術館レジデンシー・コヤン(MMCA Residency Goyang)

■展覧会/MMCA Residency Goyang International Residency Exchange Program Artist Exhibition 2019
  会期:2019年8月9日(金)~22日(木)
  会場:韓国、国立現代美術館レジデンシー・コヤン(MMCA Residency Goyang)

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■招聘アーティスト プロフィール

増田拓史 Hirofumi Masuda

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Photo: Hiromi Furusato

1982年茨城県生まれ埼玉県育ち。 横浜美術短期大学卒業。2011年から宮城県石巻市に拠点を置く。
特定のコミュニティや地域の日常生活をリサーチし、人々の記憶にテーマをあてた作品を制作。写真、映像、インスタレーションや出版物など、アウトプットの形態は問わない。2011年から開始した食堂プロジェクトではこれまでに、10以上の地域で50軒以上の家庭を訪れ、80品以上のレシピとその記憶をアーカイブした。また、日常の中でも作家としての職能を活かし、領域横断的に活動している。
近年では、電子機器やプログラミングなどの技術も取り入れた制作も試みている。
主な展覧会に、「リボーン アートフェスティバル2017」(2017年、宮城県)、「たべるとつくる」(2016年、はじまりの美術館、福島)、「生活と表現2015」(2015年、ノマドプロダクション、東京)など。アーツ前橋地域アートプロジェクト「ダイニングプロジェクト」にて「前橋食堂」を開催し、出版を行う。

■滞在目的
 今から約15年前に韓国に滞在していた私にとって、今回のプログラムは韓国への関心の扉を再び開いてくれました。当時は隣国であり近い民族性をもつ韓国の文化を肌感覚で体験するためでした。本レジデンスプログラムでは、韓国でのアートシーンに触れたり、アート界隈の人々との交流に期待しています。その過程では時に意識や意見の違いと対峙することになると思いますが、その時にこそこれまで蓄積してきた経験値がどのように韓国のアートシーンで通用するのか、またそこにある差異は何なのか、自分自身を俯瞰しながら試みる機会になるのではないでしょうか。帰国後、自分自身にどのような意識変化が生まれるのか期待を抱いています。
 また、国外でのレジデンスは、単に滞在とリサーチを通して作品を作るだけではなく、言語や文化、活動領域を超えた相互理解を試みる機会でもあります。滞在中はアーティストというニュートラルな立場に立って、国際交流の一端を担うことができれば本望です。
 集中的に作品を作る場として、キャリアパスの支援として、貴重な機会をいただき両国の関係者のみなさまに感謝いたします。


■これまでの作品

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《前橋食堂》
アーツ前橋 地域アートプロジェクト、リサーチの様子
2013年
Maebashi Shokudo Project 2013
Interviewing view. 2013

地域アートプロジェクト 前橋食堂
出版物 増田拓史『前橋食堂 暮らしの中に見えたもの』

 

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《トワダ キッチン チャンネル》
インスタレーション、3チャンネルビデオ
JUMP アートにみる遊びの世界/十和田市現代美術館、2015
Towada Kitchen Channel
Installation, 3channel video
JUMP / Towada Art Center, 2015

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《わたしとは、あのね。》
インスタレーション、小説、ドローイング
生活と表現2015/ノマドプロダクション、2017年、撮影:Kazue Kawase

I am
Installation, Short novel, Drawing
Expression and Life 2015/Nomado Production、2015、Photo: Kazue Kawase

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《猪苗代食堂》
写真、音声、インスタレーション
たべるとつくる/はじまりの美術館、2016年
Inawashiro Shokudo
Photograph, Voice, Installation
Taberu To Kurasu/Hajimari Art Center, 2016

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《みれなかったものがみえたとき》
インスタレーション
リボーンアートフェスティバル2017、2017年、撮影: Yukihide Nakano
When I saw what I could not see
Installation
Reborn Art Festival 2017, 2017, Photo: Yukihide Nakano

 

■本事業について

2019年度本事業は、国立現代美術館レジデンシー・コヤン 、国立現代美術館、韓国(MMCA Residency Goyang, National Museum of Modern and Contemporary Art, Korea )との「国際芸術家交流プログラム/International Artist Exchange Program」として実施します。

また、二国間交換事業として、国立現代美術館レジデンシー・コヤン(MMCA Residensy Goyang)よりキム・ジェミニ氏を招聘します。

 국립현대미술관 레지던시 로고 (웹용)

 

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